苦い経験を活かして理想の転職ができた

就職活動(転職)は何度か経験しましたが、二十代ではほどんどもらえていた採用通知が、三十代ではなかなかもらえなくなりました。

 

そんな現実に焦り、「とにかく資格を取って履歴書を賑やかにしよう!」と思い立って取得した資格が、どんな仕事をしても役に立つと思えた日商簿記2級です。生まれて初めて勉強した簿記ですが、自分には合っていたらしく、今まで漠然としていた仕事探しが、「この資格を活かしたい」という具体的なものに変わりました。

 

しかし現実は、資格を取ればすぐに就職できる、という甘いものではありませんでした。

 

資格取得後すぐに目指したのは税理士事務所への就職でしたが、大抵の応募条件には「要実務経験」とありました。たまにその条件の記載がない求人があっても、問い合わせてみると「実務経験がない場合は若い人」という返事でした。

 

履歴書を送付しては不採用通知と共に返送される、という苦い経験を繰り返しているうちに、希望する転職先もあやふやになり、やがて職種を妥協して応募した一般事務職の仕事に採用されました。

 

その会社に応募した主な理由は、通勤時間の短さと給料、全国区で展開している上場企業という安定さに惹かれたからです。仕事の中に簿記の知識が必要な部分もありましたが、それはほんの一部です。

 

ですが、その小さな一部が、次の転職で役に立ちました。「実務経験が必要」という意味が初めて実感できたのもこの時です。

 

新たな職場はブラック企業かと思うようなハードな職場で、一日十時間以上働き、食事も、トイレに行くことさえままならず、慣れない環境に精神的にどんどん追い詰められていきました。転職できたことを喜んでくれていた家族でさえも、その職場を辞めたいという私の我儘を止めなかったほどです。

 

と、そんな苦い経験があったので、次の職場探しにはかなり慎重になりました。今度こそ税理士事務所に就職することを目標に掲げ、求人票をチェックしまくり、実務経験のなさを考慮して正社員だけに的を絞らず、パートから正社員になる道も視野に入れることにしました。

 

幸い、探し始めて一ヶ月ほどで希望する求人を見つけることができ、また、面接から採用の連絡をいただくまでとんとん拍子に進みました。

 

少し遠回りをしましたが、ようやく理想の職場に出会えた気がします。前職より給料は下がり、通勤時間も倍以上かかりますが、それ以上にやりたい仕事ができるという充足感に満たされています。

 

価値観は人それぞれなので、何にこだわり、何に妥協するかは自分以外に判断できません。ですが、やりがいはメンタル面を支えてくれる重要な要素だであることは間違いありません。


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